運動療法によって血糖値が上がる?その理由と危険性

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糖尿病の運動療法が血糖値を下げることは周知のとおりですが、稀に運動することで血糖値が上昇するということもおこります。その理由は何なのでしょうか?

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運動とグルコース

これは糖尿病患者のインスリンの量が関係しています

そもそも食事などで一時的に上昇した血液中のグルコース(ブドウ糖)は、余剰分が肝臓と骨格筋に蓄えられます。このとき貯蔵に適した物質にグルコースが合成されます。この物質がグリーコーゲンです。

このグリコーゲンは、身体がエネルギーを必要とするときに速やかにブドウ糖に分解され、血液中に放出されます。そして運動時には筋肉にエネルギーが必要となるので、この反応が起こっています。運動のために血中のブドウ糖が増えるわけです。

この血液中に放出されたブドウ糖は、正常な人ならすぐに筋肉に取り込まれます。しかし、1型糖尿病に代表されるインスリンの働きが極めて弱い人の中には、この放出された分をうまく取り込めず、血糖値が上がるだけになってしまうことがあります。

つまり、運動のためにわざわざ放出したブドウ糖が筋肉に吸収されず、そのまま血液中に残ってしまうという状態です。

運動によって血糖値が上がるのはこういう理由なのです。

インスリンの働きの弱い人は要注意

これはインスリン注射を必要とするほど働きが弱っている人によく起こります。言い換えるなら、運動で血糖値が上がったままになってる人は、インスリンの働きが相当弱っていると考えられます。

この運動による高血糖を防ぐために、運動前にもインスリン注射をするという対応が考えられます。しかし、人によってはインスリン注射と運動療法による血糖値抑制効果によって、かえって低血糖症状に陥ることもあるので注意が必要です。

結局のところ、運動によって血糖値が上がるという人は、高血糖にも低血糖にもならない程度の、ちょうどいいインスリン注射量を自分で見つける必要があるのです。

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