前回はシュガーレスガムについて書きました。
シュガーレスといっても糖類がゼロであるとは限らず、また「糖質」だけど「糖類」に分類されない甘味料を使っていることもあるので、商品ごとに個別具体的に判断するしかないということです。
(参考記事:シュガーレスガムは血糖値を上昇させないのか?)
そこで次に、最近良く見かけるようになったキシリトールガムについて考えてみます。
そもそもキシリトールとは?
キシリトールは糖アルコールの一種です。
糖アルコールについては別の記事でも書いていますが、天然由来の安全な甘味料だと考えていれば良いと思います。
ここで重要なのは、キシリトールが普通の砂糖と同じくらい甘いのにカロリーが4割も低いところです。4割といえばイチローの打率よりも高い割合ですよ!
それだけカロリーカットできるなんて、キシリトールが流行したのも納得ですね。
この低カロリーが理由でダイエット業界では比較的早くから注目されていたみたいです。
糖尿病患者の血糖値への影響
キシリトールの凄いところは、消化器からの吸収率が砂糖よりも悪いので、食後の血糖値が上昇する速度が緩やかになることです。吸収率が悪いので、血糖値上昇も砂糖の半分程度です。
何度か書いているように、食後の急激な血糖値上昇(食後高血糖)は糖尿病合併症の主な原因です。食後高血糖さえ防げば合併症発症率も減るわけで、もはや諸悪の根源と言ってもいいくらいです。
それを防いでくれるわけですから、キシリトールが砂糖に比べて糖尿病患者に優しい甘味料だとみなされるのも当然ですね。
おやつとして食べるときの注意点
このようにキシリトールを使ったガムは、糖尿病患者のおやつとして優れています。砂糖なんかよりずっと良いです。
とはいえ、キシリトールにも砂糖の半分程度とはいえ血糖値を上げる作用があります。「いくら食べても大丈夫」というわけではないのです。
したがって、食事療法などで血糖値のコントロールがうまくいっている人が、おやつとしてごく少量食べる程度なら問題ありませんが、食べ過ぎにはよく注意する必要があります。
まあ、甘いものを一切食べないなんて理想論なので、限度を考えて食べましょうということです。
特に個々の商品のキシリトール含有量を見て、できるだけキシリトールの少ないガムを選ぶのがポイントですね。調べてみると個々のガムで随分含有量が違いますので。
私が調べた中で比較的キシリトール含有量が少なめだったのが、こちらの記事で紹介したトクホのガムです。
参考にしてみてください。