75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)とは?

基礎知識

75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)とは、糖尿病かどうかを診断するための方法の一つです。

この検査方法では、単に空腹時血糖値を調べるだけではわからない糖尿病患者も発見することができる優れた方法なのですが、その反面、前日の夜から絶食して朝空腹のまま通院する必要があるので、検査を受けるだけでも結構つらいです。

どんな方法なのか?

75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)は、簡単にいえば、空腹時の血糖値と75グラムのブドウ糖を飲んでから2時間経過した後の血糖値を測定する方法です。

このときの血糖値によって、糖尿病かどうかを判定するための一助にします。

あくまでも判定するための基準の一つであることがポイントです。糖尿病には複数の診断基準があり、それらを複数個満たしていなければ、糖尿病とは診断されないようになっています。

75g経口ブドウ糖負荷試験の場合には、空腹時の血糖値が126mg/dl以上、または2時間後の血糖値が200mg/dl以上であれば、「糖尿病型」と診断されます。

参考記事:糖尿病の診断基準とは?

検査結果の意味は?

75g経口ブドウ糖負荷試験は、単純に糖尿病か否かだけを判断するのではなく、検査結果によって「正常型」「境界型」「糖尿病型」という3つのタイプに患者を分類します。

それぞれの基準は次の通りです。

  • 正常型:空腹時110mg/dl未満、2時間値140mg/dl未満
  • 境界型:空腹時110~126mg/dl、2時間値140~200mg/dl
  • 糖尿病型:空腹時126mg/dl以上、2時間値200mg/dl以上

正常型は、特に問題がない人です。この場合は、引き続き今の生活と健康をするべきです。

糖尿病型は、他の診断基準との兼ね合いもありますが、高い確率で糖尿病な人です。他の検査結果次第では、病気と診断されます。

境界型は、いわば糖尿病予備群です。何も対策を講じなければ高い確率で糖尿病を発症するような人たちだといえます。

境界型に該当する人たちは、すぐにでも生活習慣を見直し、食事を低糖質のものに変更したり、定期的な運動を行うことが必要です。

こういう境界型の人たちは、中々通常の空腹時検査では検出が難しいため、「かくれ糖尿病」と呼ばれることもあります。

⇒ 食後高血糖(かくれ糖尿病)とは?合併症との関係は?

75g経口ブドウ糖負荷試験は、このような糖尿病予備群を発見するためにも有効な方法なのですね。

健康診断などで「境界型」と診断されたら、一応糖尿病ではないが予備軍であるという事実を直視して、生活習慣の改善に努めましょう。

まとめ

  • 75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)は、糖尿病診断のための検査
  • 検査結果によって、糖尿予備軍を発見することもできる