糖尿病関連のニュースを見ていて興味深い記事があったので紹介しておきます。
2010年の中国では成人男性の12.1%、成人女性の11%が糖尿病であるという調査結果が出たのだそうです。これはアメリカの医学雑誌に掲載された調査結果ということです。
10人に1人というのはかなりの割合だと言えますね。
このような急増の背景には、経済成長の影響が顕著に見られるようです。というのも、1980年時点で中国の患者割合は1%未満だったからです。
明らかに経済成長による食生活や生活習慣の変化が、糖尿病の患者割合に反映されていますね。
また興味深いことに、中国の国民全体の肥満度(BMIによる測定)はアメリカよりも低いにもかかわらず、糖尿病患者の割合はアメリカより高いということです。
これはやはり人種的な相違が背景にあるのかもしれませんね。
たとえばアメリカ人は日本人よりもインスリンの分泌量が多いと言われており、その分血液中の余計な糖分を脂肪に変換しやすいと言われています。
中国人もアメリカ人よりインスリンの分泌量が少ないのであれば、肥満が少ない割に血糖値が高くなりやすいのも当然なのかもしれません。
つまり肥満ではないからといって油断していると危険だということですね。われわれも肥満か否かにかかわらず、血糖値に気を配る必要があるのかもしれません。