5月2日のニュースで面白い情報がありました。どうやら増え続ける日本の糖尿病患者およびその予備軍に対応するため、厚生労働省が本腰を入れて対策に乗り出したようです。
そのために現在構想されているのが「宿泊型新保健指導プログラム(仮称)」というもの。
これは、ホテルや旅館に宿泊しながら糖尿病の専門家に食事や運動の指導を受けるという、いわば泊まりがけの健康セミナーみたいなものですね。
普通のセミナーでは中々参加者が集まらないから、参加のインセンティブとしてホテルなどの快適な環境を用意したみたいです。参加者が増えれば糖尿病の発病や重症化を抑制できると厚生労働省は考えているみたいです。
これは結構面白い企画ですね。
泊まりがけで指導を受けたとして、宿泊を餌に集まった人が以後もそれに従ってきちんと生活できるかどうかが問題ですけど。糖尿病など生活習慣病の対策は毎日続けなければ意味がないので。
まあ、「自分の折角参加したんだし、健康のためにも続けよう」という人は結構いそうではあります。たぶん厚生労働省もそれを見込んでいるのでしょうね。
ただし、この企画が成功するかどうかは、参加費用が格安だとかお得感があるかどうかが鍵となるように思います。
もし参加費が格安なら参加へのインセンティブになるでしょう。しかし、そうでないならよほどの健康志向の人以外は参加しないのではないでしょうか。
高くても専門家の指導を求めて参加するという人は、ホテルや旅館での宿泊という餌がなくても普通に指導を受けに行くような気がします。
そういう人しか集められないとなると、保健指導プログラムとしては失敗ですよね。
したがって、普通に考えたら参加費用は安くすると思いますが……。ホテル側は糖尿病患者のために普段とは違った食事を作る必要もあるでしょうし、どうなるんでしょうね。
まあ、まだ開発方針を固めた段階なので、ここであれこれ言っても仕方ないのですけど。中々面白いニュースだったので紹介してみました。