健康診断では心拍数もきちんと調査されますが、この心拍数のデータによって糖尿病のリスクが増大していることを判断することができるそうです。この記事ではその理由について紹介します。
まず、上記のことは今から5年以上前に報告されていたみたいですね(ちょうど私がこのブログを作成する1ヶ月ほど前の研究成果です)。
心拍数で糖尿病リスクがわかる?
この研究によれば、心拍数が80回/分以上の人はその後数十年で糖尿病になる確率が高いようです。これは日本とアメリカという二カ国での数十年に渡る追跡調査の結果なので、それなりに信用できそうです。
このような心拍数と糖尿病リスクの関連について、どのように考えればよいのでしょうか?
ストレスによる説明
いまのところ次のような説明が考えられています。
まず、心拍数の上昇というのは一定のストレスに身体がさらされて交感神経系が亢進していることの反映だそうです。そしてそのようなストレスによって血糖値の上昇が起こるということですね。
ストレスによって血糖値が上昇するというのは、シックデイに血糖値が上がるのと同一のメカニズムですね。ストレスホルモンの作用によるものです。
(参照:糖尿病患者はシックデイに注意!血糖値が上がる理由とは?)
そしてそのような血糖値の上昇が、数十年のスパンで人体を蝕んでいるのでしょう。
つまり、心拍数の上昇そのものが悪いのではなく、その上昇を引き起こした何らかのストレス要因によって血糖値が上がり、インスリンの作用で肥満が進行し、その結果糖尿病や心筋梗塞などの病気を発症するわけです。
逆に言えば、健康診断で心拍数が高い人は、後々健康を崩す可能性が高いので気をつける必要があると早期に判断できるわけですね。
これが心拍数のデータによって、糖尿病のリスクを早期に判断できる理由だと思われます。
まとめ
この記事では、心拍数と糖尿病発症リスクとの関係について、最新の研究成果を紹介しました。
それによれば両者には相関関係があります。しかし心拍数は直接の原因ではなく、むしろ血糖値上昇ストレスによる結果であると考えられているとのことです。
つまり、緊張しすぎて心臓がバクバクしても糖尿病になったりしないわけですね。
落ち着いて考えてみれば当たり前ですけど、ニュースタイトルだけ見ると勘違いする人も出てきそうです。