糖尿病患者の基本的なシックデイ対策(シックデイルール)とは?

糖尿病Q&A

糖尿病患者が風邪や下痢、発熱といった症状を起こしたとき、どう対応するべきなのでしょうか。

シックデイで血糖値が高くなっているならば、何かしらの対応が必要になりそうですが、その反面普段なら血糖値を下げるために行う運動なども困難ですよね。

こういうときの患者本人ができる対策をまとめたものは、「シックデイルール」と呼ばれています。

以下にその基本的なルールを紹介しておきます。

温かい格好で安静にする

これは病気のときの基本ですね。安静にすることで体力の消耗を抑え、免疫力を高めて症状の回復を早めることができます。

血糖値が気になるからといって運動すれば、症状が長引くだけで良いことはありません。

シックデイのときは、運動などをせずに安静にしておきましょう。

食事を摂り、水分と電解質(塩、カリウム等)を補給する

シックデイの時は血糖値が上がります。すると身体は血液中の糖分を排出しようとするので、普段よりも尿が多くなります。これによって排出した尿に含まれていた水分や電解質が不足してしまうのです。

ただでさえ嘔吐や発熱があると脱水症状になりやすいので、水分と電解質補給は常に気をつけましょう。

食事については、普段の通りでいいのですが、食欲のないときには無理をしないようにしましょう。食べやすくて電解質を補給しやすい、味噌汁やスープなどがおすすめです。

具材にもよりますが、味噌汁やスープ程度なら糖質も少なめなので、血糖値もそれほど上がらないはずです。

自分の現状を把握する

血糖値の状態や体温など、普段よりも検査項目を多くするなどして、自分の状況を確認することが重要です。何か異変があったらすぐに病院へ行く必要があるからです。

また、インスリン投薬中の人は、普段より血糖値管理が難しいので、投薬量を考慮するためにも頻繁に血糖値を測定する必要があります。

主治医に連絡し、早めに診察を受ける

風邪などの軽い症状ならば様子を見てもよいのですが、高熱が続いたり血糖値が高いまま下がらなかったりする場合は、速やかに主治医に診察してもらいましょう。

糖尿病患者は普通の人よりも病気に弱いということを自覚して、余裕を持って行動することが重要です。

以上のルールを守り、シックデイを乗り切りましょう。

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