先月発表された「糖尿病に関するQOL調査」の調査結果が公表されていたので見てみたのですが、驚きの結果が出ていました。
なんと、糖尿病患者の家族450人のうち43.6%がストレスを感じており、しかもその原因が金銭面ではなく「精神的な負担」だというのです。治療費が負担になってストレスになるのならわかるのですが、精神的な負担のほうが大きいというのは意外でした。
では精神的負担の原因は何なのかというと、調査結果によれば患者が「助言を素直に聞いてくれない」、「治療に関する意見の食い違い」といったことが大半を占めているようです。
つまり、基本的には患者のためを思って善意でしていることが受け入れられないためにストレスを感じているようなのですね。これは中々根が深そうな問題です。
しかし、これに関して単純に患者の方を責めるわけにもいかないでしょう。というのも、一番ストレスを感じているのは病気にかかった本人でしょうし、治療に関するリスクを負うのも基本的には当人だからです。
とはいえ、患者が家計を支えているようなケースでは、患者の健康リスクは当人だけの問題ではないというのもまた事実です。家庭によっては、患者が自分の治療に非協力的(食事療法の内容に従わないなど)というケースも考えられます。
これは一概にこうするべきだということが難しい問題です。
ただ、少なくとも糖尿病患者だけではなく、その家族の方も強いストレスに曝されているということは念頭に置いておいたほうがいいですね。場合によっては、家族の方にカウンセリングが必要になることもありそうです。