2型糖尿病が多くの疾患のリスク要因となることは有名な話ですが、なんと尿路結石とも関連があるようです。いったいどういうことなのでしょうか?
尿路結石とは?
尿路結石といえば、激痛に襲われることで有名な病気です。
一部では「king of pain」すなわち「痛みの王様」と呼ばれるほど恐ろしい痛みが特徴です。
できるなら体験したくない病気の一つですね。
尿路結石と糖尿病の関係
そんな恐ろしい病気の原因の一つに酸性尿が挙げられます。
そして最近のアメリカでの研究によれば、2型糖尿病患者のヘモグロビンA1c上昇が、この酸性尿と関連していることが明らかになったそうです。
つまり、血糖値管理に失敗してHbA1cが上昇してしまうと、尿路結石になる可能性が高くなるということです。
もともと日本人の15人に1人が一度は尿路結石に悩まされる、という調査結果が1995年に発表されています。そのうえさらに糖尿病でリスクが上昇するとなると恐ろしいですね。
あるいは、日本人に糖尿病が多いからこそ、尿路結石がメジャーなのかもしれません。
尿路結石の予防法と血糖値管理
尿路結石の予防法として有効なのが適度な運動だといわれています。
このブログでも紹介しているように、運動は血糖値を改善しヘモグロビンA1cの値を低くする効果があるわけですから、適度な運動が尿路結石の予防になるのも当然ですね。
言い換えれば、普段から血糖値管理のために運動療法を取り入れている人は、それほど尿路結石を恐れる必要がないわけです。
また、ヘモグロビンA1cが尿路結石の原因であるなら、糖質制限食も有効な予防法になるはずですね。
今回明らかになった、尿路結石のリスクとヘモグロビンA1cの関連は、運動療法等による血糖値管理を頑張るモチベーションの一つになりそうです。
特に、尿路結石で過去に痛い目にあった人は、血糖値管理を今まで以上にしっかりやろうと思えるのではないでしょうか。
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