糖尿病患者がインスリンの量を間違えるなどして低血糖を起こすことがあるのは、このブログでも何度か書いています。
(参考:糖尿病患者の低血糖に要注意!)
症状が重いと昏睡状態(低血糖昏睡)になる危険もあるので、服薬量にはよく注意する必要があるのは既に書いたとおりです。
最近になって国立国際医療研究センター糖尿病研究部の後藤温上級研究員らによって報告されたところによれば、昏睡状態になるような重度の低血糖は心筋梗塞のリスクを高めるそうです。
この報告によれば、糖尿病患者が服薬によって意識を失うほどの低血糖を起こした人は、起こさなかった人に比べて約2倍も心筋梗塞や脳卒中になる危険が高かったのだそうです。
この結論は90万人以上のデータを解析した結果なので、かなり信憑性があるのではないでしょうか。
もちろん、糖尿病患者が深刻な低血糖になるのは、ほとんどが医師の指示通りに薬を服用しなかった場合です(飲み忘れた分を一気に飲む、量を間違えるなど)。あとは激しい運動後に薬を飲むなど、常識的に考えて危険な飲み方をした場合が多いようです。
なので、過度にこの結論を恐れる必要はないと思います。
とはいえ服薬量の間違いが致命的な事態を引き起こすことを、我々はしっかり認識しておく必要がありますね。
▼関連記事
・糖質制限食で低血糖症状が出たりしないのか?
・低血糖昏睡の症状とは?