最近読んだニュース記事に、興味深いデータが示されていました。
それによれば、糖尿病の死亡率が全国一なのは徳島県であり、これは6年連続のワースト1位だということです。
しかも徳島県は2007年に1度だけ途切れたものの、2006年までの14年連続でワースト1位という記録も持っています。
つまり、2007年を除けば20年以上もの間、全国一の糖尿病死亡率を誇っているんですね。
ここまでの記録となると、何らかの原因がなければありえないと思います。というか、原因がなかったら怖いくらいです。
そこでその原因を調べてみました。
自動車普及による運動不足
すると浮かび上がってきたのが、徳島県民の慢性的な運動不足です。
徳島県は鉄道などの公共交通機関があまり整備されていないこともあって、自動車の利用がほとんどだというのです。つまり、日中歩くことが他県民より少ないというのですね。
実際に、徳島県民の平均歩数は、全国平均よりも1000歩以上少ないというデータがあるそうです。
運動不足が糖尿病の原因になることや、歩数に応じて糖尿病のリスクが減少していくことが、既に研究によって明らかになっていますから、1000歩もの不足は高い糖尿病死亡率をある程度説明できるかと思います。
しかし、自動車での移動が多いというのは、日本の田舎ならどこも一緒ではないでしょうか?
私が住んでいる北海道では、大人のほとんどが自動車免許を持っていて、歩いて数分の距離でも普通に自動車で移動します。事情は徳島県民と変わらないのです。
にも関わらず、徳島県民の糖尿病発症率や死亡率が高いのは、運動以外にも要因があるように思われます。
食生活の偏り
徳島県に特徴的なのが、食生活が偏っていることです。
驚くべきことに、徳島県民の多くが、食事のときにお茶等ではなくジュースやコーラを好んで飲むのだそうです。食事の味付けも濃いそうですね。
また、これは私の推測も入っているのですが、炭水化物の摂取量が多いのではないかという気がします。
徳島県の人は、大阪のように「お好み焼きをおかずにご飯を食べる」とか、「中華そばをおかずにご飯を食べる」といった食事も一般的みたいなのです。これはネットの情報なので信憑性は微妙かもしれません。
とはいえ、運動不足と糖質の多い食生活の合わせ技でもなければ、2位と大差をつけての死亡率第1位という現象は説明できないように思われます。
徳島県における対策
徳島県の健康増進課の方は、野菜の摂取量の増加を訴えたり、ウォーキングなどの運動イベントを企画するなどして、健康増進に努めているようです。
しかしこういった試みは、それこそ6年以上前から行われているわけで、中々効果が現れていない感じですね。
徳島県在住の方は、自分の生活習慣を見なおして、糖尿病のリスクを下げるよう努力する必要があるのかもしれません。