以前書いたことがありますが、私の父親はタマネギを食べて血糖値を安定させようとしていました。その他に運動療法も併用することで、ヘモグロビンA1cの数値も実際に改善されたようです。
しかしこれは本当にタマネギの働きなのでしょうか?
医学的に、この野菜は本当に有効性があるのでしょうか?
タマネギの効果
実は、玉ねぎには本当に血糖値を下げる効果があります。
試しに糖尿病関係の本を開いてみれば、すぐに見つけることができると思います。
これはタマネギに含まれているサイクロアイリンやイソアイリンという物質の働きです。目に染みて涙が出てくる原因にもなっている物質ですね。これが糖代謝を良くしてくれるのです。
糖尿病のリスクを下げるケルセチン
また、タマネギの皮にはケルセチンというポリフェノールが含まれています。このケルセチンには糖尿病のリスクを低減する働きが報告されています。
ポリフェノール類が糖尿病の発症リスクを下げることについては、このブログでも何度か取り上げていますね。
そのメカニズムについては、たとえばこちらの記事を参照してください。
タマネギの問題点
このように糖尿病対策として有効そうなタマネギですが、その一方で糖質がかなり多く含まれているという問題もあります。
具体的には、タマネギ100gに糖質が7.6gも含まれています。これはイチゴ(100g中7.5g)とほぼ同等ということから、いかに糖質が多いかがわかると思います。
このようにタマネギは糖質制限という観点からは、あまり好ましくない食材のように思えます。実際に、糖質制限中にはあまり食べないという人もいるようです。
この点について、どう考えればよいのでしょうか?
タマネギは1日50gで十分!
たしかに、いちごと同等の糖質量のものを大量に食べることは、血糖値管理を著しく困難にするのでお勧めできません。
しかし、その血糖値抑制効果を考えるとまったく食べないのも勿体無いです。
そもそも、タマネギの持つ血糖値を下げる効果は1日50gで十分だという報告があります。これに従えば、1日3.8gの糖質摂取で済むことになりますね。これなら許容範囲ではないでしょうか。
まとめ
- タマネギには血糖値および糖尿病発症リスクを下げる効果がある
- ただし、食べ過ぎはかえってよくない
- 1日50gを目安に食べるのがちょうど良い
▼関連記事